「最近、食欲が止まらない…」
「しっかり食事管理してるのに体重が増える…」

そんなとき、もしかすると原因は「睡眠不足」かもしれません。
実は、睡眠時間が短いだけで、私たちの体内では“太りやすくなるホルモンバランスの乱れ”が起きているのです。

キーワードは、「グレリン」と「レプチン」。
今回は、睡眠とホルモンの関係について、論文や公的データを参考に詳しく解説します。

① グレリンとは？～食欲を爆上げするホルモン～

グレリンは、胃から分泌されるホルモンで、「食欲増進ホルモン」とも呼ばれています。
脳の視床下部に働きかけ、「お腹がすいたよ」と信号を送る役割があります。

つまり、グレリンが多いと“空腹を感じやすく”なり、つい食べ過ぎてしまうというわけです。

逆に、グレリンの分泌を抑えることができれば、食欲を自然とコントロールしやすくなります。

② 睡眠不足で“グレリン増加・レプチン減少”が起こる

アメリカ・シカゴ大学の研究では、睡眠時間とホルモンバランスの関係性が科学的に証明されました。

この研究では、20〜30代の若年層を対象に、「8時間睡眠」と「5時間睡眠未満」の2グループを比較した結果：

• レプチン（満腹ホルモン）：15.5%減少

• グレリン（空腹ホルモン）：14.9%増加

• 食欲全体：特に高炭水化物・高脂肪の食べ物を強く欲する傾向が確認されました。

つまり、睡眠時間が短いだけで、食欲を増やし・満腹感が減るという、ダイエットには致命的なホルモンバランスの乱れが生じるのです。

③ 短時間睡眠は肥満リスクを30％も高める！？

日本睡眠学会や厚生労働省も、睡眠と肥満の関係に警鐘を鳴らしています。

複数の疫学調査によると、睡眠時間が5時間未満の人は、7〜8時間眠る人に比べて、 平均してBMI（肥満指数）が3.6％高いことが分かっています。

また、アメリカのCDC（疾病予防管理センター）の発表によると、睡眠不足の人は肥満になるリスクが約30％高まるとも言われています。

これは、「睡眠時間の短さ」が、カロリーの摂取量や代謝だけでなく、ホルモンと脳の食欲コントロール機能にまで悪影響を与えていることを意味します。

④ 睡眠時間とホルモンは何時間から崩れ始める？

ホルモンのバランスが崩れ始める明確なラインとして、多くの研究で「6時間未満」の睡眠が指摘されています。

特にグレリンは、睡眠の質が悪いだけでも増加しやすいため、ただベッドにいるだけでなく「深く眠れているか」も重要です。

国立精神・神経医療研究センターの報告によれば、理想的な睡眠時間は7～8時間とされており、 これを下回ると食欲系ホルモンの乱れだけでなく、血糖コントロール、免疫、ストレス耐性まで影響が及ぶといいます。

⑤ 睡眠の改善＝痩せ体質の第一歩！

ここまでをまとめると、
睡眠不足が引き起こす代表的な変化は以下の通りです：

たった1～2時間の睡眠不足が、ホルモンバランスと体重に大きな差を生むということです。

まとめ：「睡眠＝ダイエット」だった！

「食べていないのに痩せない」「食欲が止まらない」
そんな悩みの背景には、実は睡眠不足によるホルモンの誤作動が潜んでいるかもしれません。

痩せたいなら、食事制限の前にやるべきことがあります。

それは、“しっかり寝ること”。

「よく寝るだけで痩せ体質に近づける」
これは、ただのイメージではなく、エビデンスに基づいたダイエット戦略なのです。

ジムアレクシーのご案内