パーソナルジムALEXY　トレーナーのエイトです。

「デトックス＝汗をかくこと」
そう思っている人は少なくありません。サウナや岩盤浴で「汗を出せば毒が抜ける」と感じるのは、すっきりして体が軽くなる実感があるからですよね。
しかし、実際の科学的な研究では——汗ではほとんど“毒”は排出されていないことが分かっています。

・汗の役割は「体温調節」がメイン

汗の成分の約99％は水分で、残りの1％にナトリウムやカリウムなどのミネラルが含まれています。
つまり、汗は老廃物を出すための機能ではなく、体温を一定に保つための冷却装置なんです。

2011年にカナダの研究チームが行った調査では、汗の中に含まれる有害物質（鉛・カドミウム・水銀など）の量は、尿や便に比べて極めて少ないことが明らかにされました。
つまり「汗でデトックスできる」というのは、気持ちのリセット効果はあっても、科学的には誤解なのです。

・本当のデトックスは「肝臓・腎臓・腸」

人の体の中で、毒素や老廃物を処理してくれているのは主に次の3つの臓器です。

• 肝臓：薬や食品添加物、アルコールなどの有害物質を無毒化する“解毒の司令塔”

• 腎臓：血液をろ過して老廃物を尿として排出

• 腸：不要な老廃物を便として体外へ排出

つまり、デトックスの主役は汗ではなく、これらの臓器の働きをいかに高めるかが鍵なのです。

・デトックスを高める生活習慣３選

１．水をしっかり飲む

腎臓の働きを助けるためには、1日1.5〜2リットルの水分が必要です。
カフェイン飲料ばかりだと利尿作用で脱水気味になるため、常温の水やハーブティーが理想的です。

２．腸を整える

便がスムーズに出ないと、体内の老廃物が再吸収され、肌荒れや疲労の原因に。
食物繊維（野菜・海藻・きのこ）と発酵食品（納豆・味噌・ヨーグルト）を毎日取り入れましょう。

３．肝臓をサポートする栄養素を摂る

肝臓の解毒作用を助ける栄養素として、ビタミンB群・亜鉛・グルタチオンなどが注目されています。
特にブロッコリースプラウトや玉ねぎ、にんにくには、肝臓酵素を活性化する成分が豊富に含まれています。

「汗をかく＝デトックス」ではなく「汗はサポート」

もちろん、汗をかくことが無意味というわけではありません。
運動やサウナで汗をかくことは、血流を促進し、代謝を高め、ストレスを軽減するという点でデトックスの“サポート”にはなります。

しかし本当に体を内側から整えるには、

• 食生活

• 睡眠

• 水分補給

• 腸・肝臓・腎臓のケア

これらを整えることが、本当の意味でのデトックスです。

・まとめ

「汗をかく＝デトックスできた」と思い込むのはもう古い考え方。
体の中で毒素を処理してくれているのは、毎日働き続けている肝臓・腎臓・腸です。
汗をかくことは“補助的”な役割と考え、内臓機能を整える生活習慣こそが本当のデトックス。

見た目の軽さよりも、内側から整った本物のスッキリ感を目指していきましょう。